2007-01-01から1年間の記事一覧

M・M・バックナーウォー・サーフ〈上〉 (ハヤカワ文庫SF),ウォー・サーフ 下 (ハヤカワ文庫 SF ハ 14-2)

はっきり言って面白くない。だが、没頭して読んでしまった。なぜ一人称が「わし」なのか? 「天国」がなぜそうなったのかもつかめなかったのは私のせいなのか?

池上永一 やどかりとペットボトル (角川文庫)

池上永一のエッセイなのだが、「保育専科」という聞いたことのない雑誌に連載されたものらしい。かぶっているネタも多い。沖縄や石垣島の話が多いが、すべてではない。一つ一つが短いので、食い足りない感じ。母親がかなりインパクトのある人のようだという…

マイクル・ムアコック 軍犬と世界の痛み (ハヤカワ文庫SF ム 1-31 永遠の戦士フォン・ベック 1)

ムアコックのエターナル・チャンピオンシリーズとしてのフォン・ベック伯爵の物語。『エレコーゼ』あたりのフォン・ベック伯爵の先祖か。ルシファに頼まれて聖杯を取ってくるクエストはフォン・ベック物の原点というところ。永遠の宿敵、クロスターハイムも…

デイヴィッド・ブリン キルン・ピープル 上 (ハヤカワ文庫 SF フ 4-19), キルン・ピープル 下 (ハヤカワ文庫 SF フ 4-20)

デイヴィッド・ブリンは久しぶりだ。粘土のクローン。目的によって色が違うというのはいささか安易な気がする。それにしてもこんなに長くなくても良いような。読むのにとても時間がかかった。クライマックス部分は良くわかりませんでした。何でも良いけどisb…

佐藤亜紀 雲雀 (文春文庫)

『天使』の続編ではなく、姉妹編にあたる短編集。時間的には『天使』の前の話もあれば、後の話もある。もっと悲劇的な結末を予想していたのだが、裏切られた。

佐藤亜紀 天使 (文春文庫)

人から進められて読んだ。最初、純文学なのかと思ったがそういうわけではない。第一次世界大戦前後のオーストリア・ハンガリー帝国、サラエボ事件などあまりなじみの無い舞台で、『感覚』を持つ人々の存在が当たり前の世界。自分などは第一次世界大戦の背景…

アレステア・レナルズ 火星の長城 (ハヤカワ文庫 SF レ 4-3 レヴェレーション・スペース 1)

レヴェレーション・スペース・ユニヴァース短編集+中篇1本。今まで読んだ2冊の長編よりも面白い気がする。中でも『ダイヤモンドの犬』はすばらしい。はじめはドルアーガの塔かと思ったが、レヴェレーション・スペースのエピソードにふさわしい内容にじわ…

塩野七生 ローマ人の物語〈29〉終わりの始まり(上) (新潮文庫),ローマ人の物語〈30〉終わりの始まり〈中〉 (新潮文庫),ローマ人の物語〈31〉終わりの始まり〈下〉 (新潮文庫)

今年からは年に1巻分の文庫化とペースが落ちるようだ。この巻を読んだだけではローマ帝国の「終わりの始まり」という感じはしない。パルティアを必要以上にたたいたことによりササン朝ペルシアという新たな脅威が生まれてくることは判る。セプティミウス・…

北方謙三 水滸伝 11 天地の章 (集英社文庫 き 3-54)

今回はかなり大きな動きあり。みんながみんな梁山泊のとりこになる中、この刺客の人は使命を全うすることができたわけだ。

ロバート・ラドラム 暗殺のアルゴリズム〈上〉 (新潮文庫),暗殺のアルゴリズム〈下〉 (新潮文庫)

ロバート・ラドラムの死後6年たって見つかった遺稿。ラドラムを読んだのはもうずいぶん昔のことだ。ボーン3部作あたりは面白かった気がする。本作品についてはそんなに面白いというほどではない。基本設定がありえない。

あさのあつこ NO.6 [ナンバーシックス] ♯3 (講談社文庫)

やっぱりそうなのね。でもまあいいや。仕方ないから付き合うことにします。

サラ・パレツキー ブラック・リスト (ハヤカワ・ミステリ文庫)

このシリーズ、だんだん厚くなっているような気がする。話は9・11以降の米国の重たい話。レッドパージ時代や、階級社会など背景は盛りだくさん。時々長々と考え込む部分が読みにくい。

ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア 輝くもの天より墜ち (ハヤカワ文庫 SF テ 3-6) (ハヤカワ文庫SF)

ジェイムズ・ティプトリー・ジュニアの長編。なぜ今頃出版されたのだろうか? 昔のSFの香りがする。とはいっても舞台がSFなだけで、コンテクストはミステリー。ある場所に人々が集まって、イベントが発生するというパターン。なにものかがダミエム人を変質さ…

竹内正浩 戦争遺産探訪 日本編 (文春新書)

なんとなく買ってしまった。産業遺跡と同じコンテクストでの戦争遺跡というよりも軍事遺跡。北海道でトーチカを見た気がする。

ジョージ・R・R・マーティン 王狼たちの戦旗〈5〉―氷と炎の歌〈2〉 (ハヤカワ文庫SF)

「王狼たちの戦旗」完結なのだが、すべてが中途半端。ロブは全然出てこないし。スターク家の子供たちはそれぞれ困難な状況に置かれたままだ。早く第三部も文庫化してもらわないと忘れてしまう。

西原理恵子 毎日かあさん4 出戻り編

ただただ号泣。鴨志田穣氏のご冥福をお祈りいたします。

茅田砂胡 ミラージュの罠―クラッシュ・ブレイズ (C・NOVELSファンタジア)

なんとなく事件に巻き込まれてしまう。ダグラスとなぜ知り合いなのはすっかり忘れてしまっている。所詮敵がしょぼいのか、最後の痛快さは今ひとつ。

北方謙三 水滸伝 10 濁流の章 (集英社文庫 き 3-53)

第10巻。これでようやく半分だ。今回は対呼延灼の戦い。結局、呼延灼は梁山泊へ鞍替え。今回はなかなか面白かった。

畠中 恵 ねこのばば (新潮文庫)

妖怪若旦那シリーズ第3弾。思ったよりも読書集中度が高まった。『産土』の仕掛けに引っかかってしまった。

藤崎慎吾 鯨の王

5月に出ていたのにあっさり見逃す。最近チェック能力が甘くなっていることを痛感。深海に暮らし、海面に浮上しない巨大なクジラの話。米海軍の攻撃型原潜対クジラの戦いが見もの。海の中のことなのでビジュアル的には弱い。須藤先生の家族の話がもっとあって…

畠中 恵 ぬしさまへ (新潮文庫)

病弱で妖怪の血を引く若旦那シリーズ第2弾。今回は短編集。兄、松之助の出る『空のビードロ』が良い。

辻井達一他 北海道の湿原

久しぶりに北海道新聞社の本を購入。改めて見てみると北海道の湿原にはかなり行っている事がわかる。サロベツや釧路湿原も良いが、猿払の湿原群が注目されていなくて好ましい。雨竜沼にも全然行っていないのだが、相変わらずなのだろうか。

マイクル・ムアコック 剣のなかの竜―永遠の戦士エレコーゼ〈2〉 (ハヤカワ文庫SF)

『エレコーゼ』シリーズって2巻しかなかったのか。彼が振るったは2つに割れ、やがてストーンブリンガーとモーンブレードになるのだろうか。 「もう記憶はいらない。過去のであろうと、未来のであろうと。」という文が印象的だ。

大石英司 ぼくらはみんな、ここにいる (中公文庫)

吹奏楽部の文字に引かれて買った。プロローグの再会のイメージが強く印象に残る。別にSF的な説明は無い。生徒たちもキャラクターが立っていない。 このような話ではどこかで必ずカットが入って場面転換があるはずで、半分過ぎたくらいから今か今かと期待しつ…

浅田次郎監修 天切り松読本 (集英社文庫)

『天切り松』シリーズのガイドブック。このシリーズはとてもすきなのだが、どうせなら第4巻の文庫化をしてから出して欲しかった。

上橋菜穂子 闇の守り人 (新潮文庫)

『守り人』シリーズ第2弾。世界が薄っぺらい感はあるが、まあ面白い。しかし、何でユグロという人はあんなに悪い人なのだろう。 ところで、タイトルだから仕方が無いかもしれないが、『守り人』シリーズと呼ぶのはおかしいのではないだろうか。ちなみにアニ…

北方謙三 水滸伝 9 嵐翠の章 (集英社文庫 き- 3-52)

9巻だ。楊令は王進の所に連れて行かれるくらい? 林冲にやられた敵の女が梁山泊の仲間になるのはどうなんだろう。

畠中恵 しゃばけ (新潮文庫)

まえから少し気になっていたのだが、とりあえず読むものが無くなったので買ってみた。ものすごく面白いわけではないが、そこそこ読ませる。自分が妖怪の血を引くものであることが判ったらもっと驚くのではないか?

伊坂幸太郎 グラスホッパー (角川文庫)

今回は面白かった。読書に集中するあまり、電車を降り損ねるところだった。今回は仙台じゃない。案山子のことが少しだけ出てきた。解説でこの話を「ハードボイルド」と呼んでいるが、どうもピンとこない。

ジョージ・R・R・マーティン 王狼たちの戦旗〈4〉―氷と炎の歌〈2〉 (ハヤカワ文庫SF)

話は進んでいるような気もするし、進んでいないような気もする。スタンニス・パラシオンの女司祭メリサンドルが使う怪しげな術はこれまでの世界観からは逸脱気味のような印象だ。帯にHBOでドラマ化と書いてあるのだが、大丈夫なのか?