飛 浩隆 ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉 (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション)

ラギッド・ガール―廃園の天使〈2〉 (ハヤカワSFシリーズ―Jコレクション) ラギット・ガール
最近読んだばかりのグラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)がとても印象的だったので購入。5編の中篇からなるが、いずれも『グラン・ヴァカンス』よりも時間的には前の話になる。今回も緻密な読書時間を堪能することができた。<数値海岸>の技術基盤や<大途絶>の意味と原因はわかった。ランゴーニがどこから来たのかもわかった。でもまだ『グラン・ヴァカンス』との関連において語られていない。次の長編が早く読みたいものだ。
「蜘蛛の王」に出てくる区界のイメージは少しありがちで、「夏の区界」や「ズナームカ」と比べるとリアリティがないせいか、この話はちょっと不満だ。