フリア・ナバロ 聖骸布血盟 上巻 (ランダムハウス講談社文庫), 聖骸布血盟 下巻 (ランダムハウス講談社文庫)

聖骸布血盟 上巻 (ランダムハウス講談社文庫), 聖骸布血盟 下巻 (ランダムハウス講談社文庫)
9月に創刊された講談社ランダムハウス文庫の最初の2冊と思われる。苦しいとされる翻訳物のジャンルに新たに加わるということは何らかの策があるのだろうか? たとえばアドバンスが少なくてすむ、あまり知られていない作家とかね。
この本の作者もスペインの人。でも話はトリノの大聖堂にあるキリストの聖骸布を取り戻そうとする人々と、それを防ごうとするグループ、さらに事件を追うイタリア美術品特捜部の3者の物語。現代の物語と、キリストの死から始る聖骸布の歴史が交互に語られる。翻訳もこなれていて読みやすいのだが、スペインの人が書くイタリア人像っていうのが信用できるのかは不明。