秋月達郎 伝道師の形見 近江八幡殺人事件 (ジョイ・ノベルス)
「祇王の涙 京都路奥嵯峨殺人事件 (ジョイ・ノベルス)」に続いて竹之内潤一郎を主人公とするお話。帯にはシリーズ第3作とあるが、もうひとつが何かはわからないし、「伝建探偵」とかかれても全くピンとこなくて、シリーズであるかどうかすぐには分からなかった。今回の舞台は近江八幡。キリスト教の宣教に来日し、設計も行ったウイリアム・メレル・ヴォーリズという人を中心に物語が進められる。メンソレータムの近江兄弟社はこの人が作った会社だったなんて知らなかった。近江八幡名物「つゆしゃぶちりり」も美味そうだし、ヴォーリズの建築物を見に近江八幡へ行きたくなる。そういう意味では「何とか殺人事件」っていうのも意味があるのかもしれない。
もうひとつのシリーズは美濃路岩村 ふりむけば、霧 (ジョイ・ノベルス)であると思われる。