エド・マクベイン でぶのオリーの原稿―87分署シリーズ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

でぶのオリーの原稿―87分署シリーズ (ハヤカワ・ポケット・ミステリ) このシリーズの舞台はN.Y.C.をモデルにしたといわれるアイソラ市。文中には9.11についての記述もあるので、時代は現代と考えていいだろう。
しかし、登場する刑事のオリー・ウィークスは始終人種差別的発言を繰り返すし、町には売春婦や麻薬中毒者があふれているように読める。この姿は本当に現在のニュー・ヨーク・シティの姿なのだろうか?
架空の話なのであろうし、マクベインが現在の姿を描いているかはわからないが、50年前と人種差別に対する意識が変化していないとすると悲しい。